ひょんなことからご縁のできた華道の世界。
相変わらず小指の先程だが ありがたいことに今年も末席に参加させていただだいた。
今回は特に希望する新作が無かったので 過去の手持ちの作品の中から、良さそうなものを選んで活けることにした。
今年も直前の下活けに 遠藤先生のご友人のKさん工房にお邪魔し、一日使っていろいろ練習やシュミレーションを行った。先生によっては花材も構成もサイズなども完璧に決定してしまうそうだが そこはやはり豪快な遠藤先生らしく 花材は出会いですから、その瞬間のインスピレーションを大事にしないとつまらないとおっしゃる。私は同感だが、それは一般的なのかどうなのかは疑問だけれど。
私は結局持っていった中で一番面倒くさそうなものに決めた。想像のついてしまう花器は余り興味を覚えないらしい ということを感じた。これは作っている時とはまた違い、花器として対峙した時に初めて感じた感覚だった。やはりお花もお茶と一緒で やらなきゃわからないといった部分があるらしい。
いけばな展は7/24~29の日程で横浜髙島屋ギャラリーで開催、それぞれ2日づつで私は3次の会期だった。
会場は先生の名流席とそれぞれのお弟子2人で努める花笑席に分かれ、毎次名流席63、花笑席42×2=84を数え、総勢なんと441名が花を活けるというマンモス花展だった。
私は結局体調もギリギリで技術も間に合わなくなんとか先生に助けられて仕上げることが出来たが、実際の当日はほぼダウンしており、今回は満喫とはいかなかった。
花材は家の畑に有ったブルーベリーを使い、それに葉色も美しいナツハゼを加え、涼やかな叢の景となった。何故かあの茶色は緑のほうがしっくり来るらしい。是非本格的な華道家の方に衝撃的な色合いも試してもらいたいという気がする。
一方今回名流席の遠藤先生は 私が以前腰がヘタって没った作品を欲しいということでお譲りしたものを使って下さった。
花材は柏葉アジサイ。
作ったのは10年近く前の作品で 展示のメインにするつもりが失敗したものでかなり激しいマチエールのある作品だったのだが それを十二分に生かした作品に仕上げておられる。これが華道!だと感動させられた。作品として 花器と花材の全体感のバランスは見事というよりない。
花展は大盛況、今後しばらくこの記録が塗り替えられることはないだろうという大入りだったそうだ。