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  • 執筆者の写真しのづか裕子

ノアノアテイル tobarie秋

もう一ケ月以上経ち、年が明けてしまいました。

秋の九品仏の今年2度目の個展でした。(11/21~12/1)

すっかり気に入ってしまった九品仏駅にあるTOBARIEギャラリーですが、お話の段階から今年は2度と決まっていました。

オーナーの戸張さんとギャラリー工 濱田さんとのいきさつは以前のコモレビテイルの時に書きましたが、そんなわけで初めての工芸専門でないギャラリーで展覧会をやるリスクを、一年に2度やることで少し回避出来ないかと考えたのが理由でした。

それはどこ?どうしてやるの?という声が聞こえてきそうな気もしましたが、戸張さん、濱田さんの思いとお志には何か感ずるところがありました。

そして何より静かな佇まいながら圧倒的な魅力を持つ九品仏を抱える浄真寺さんと そこへ通ずるさりげない九品仏商店街。

世田谷の奥座敷といった感もある場所ですが、これをご縁に少しづつギャラリー工時代の作家さんにも繋がり、新しい作家さんへの道も生まれてきたようです。やった甲斐は有ったのかなと思います。

ノアノアテイルは昔なんと 1995年学校を出たての年に まだ修士だった金恵貞さんとの2人展「noanoa baobab」で出品したnoanoaという作品に起因しています。

ゴーギャンの自伝「noanoa」はタヒチ語でかぐわしい香りの意。ただイメージで拝借したのが最初でした。以後何度か同じイメージの作品を制作し、その都度ノアノアを付けてきました。その頃はbodyをイメージしあまり実用を伴わない 焼き締め中心の作品を主に制作していました。

その頃の作品は 見た目重視で割れるわ漏れるわであまりにも上手くいかず、これといった評価もされず、器の要望に応えるのが苦痛で、一旦焼き締めを離れる決心をしたのでした。

以来釉薬はそれはそれで奥深く、面白く結構これで行くのかな、と思っていたのですが、いつもその置いてきたイメージは消えることはなく もう2度と会うことは無いのかなぁと思いながらも 一抹の未練を残す年月でした。

今回初めて同じ所で春秋とさせていただくこととなり、本来は絵画中心ギャラリーだということもあり、何か連続したテーマがあると良いのかなと思ったりしていたのですが、結果、今までの釉薬の集大成と、再開の焼き締めへという流れを作ることが叶ったように思います。

まだ評価選別される前の 芽を温かく育てて頂ける時間と場所というのは 実はとても少ないと思います。本当にこのゆりかごのような空間で展示をすることが出来て良かったです。

今回は前回併設のカフェフェニーチェさんにカップ&ソーサーをご提案頂いていたので、カフェで使っていただけるようにと作ってみました。

☆因みに最後の写真は1996年ガレリアセラミカでの個展のnoanoaです。





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