作品のお手伝い
- しのづか裕子
- 2016年4月6日
- 読了時間: 2分
3月31日から祖師ヶ谷大蔵のGALLERY TAGA2で開催されている松原奈々さんの磁器作品の制作をお手伝いしました。
磁器でベルを作りたいというお話。初めての素材なので彼女はデザインのみで、制作を全面的に依頼されて始まりました。去年末からのお話で、私でも出来そうに思ったので、私も初めての磁土を注文し、初めて磁土を轆轤で引いてみました。自分では多分手を出さなかったであろう素材に、不思議な感覚を覚えながらも、近くて遠い陶土との違いに新鮮な感覚を覚えながら、手探りの制作でした。
結局自分の作品ではないので、いろいろとコンタクトを取りつつ制作が続きましたが、新たに彼女が作品を追加したいということで、ご自分でいくつか作品を作っていらっしゃいました。
制作の途中は諸々あって、テスト、作り直しが続き、かなり時間的に厳しいところまで押してしまいましたが、何とか納得できる仕上がりで本当にほっとしました。
彼女が作る形は私がいつも作る形より遥かにミニマルで精密で、コンセプトに則ってデザインされていることが手掛けてみて良くわかりました。
人に制作を依頼するということは、私自身ほとんど考えられないので、とても不思議な違和感でしたが、工芸にありがちな、自分の技に頼る作品展開と真逆の考え方に、新しいイメージを覚えました。
コンセプトとデザインが完全に仕上がっていれば、別に自分で作らなくってもいいんだ!
よく考えれば一般的に商業、工業として展開している当たり前のスタイルに、妙にちょっとショックなのでした。
http://gallerytaga2.com
Comments